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9/6(水)キャプテンの一言

▼静かな湖畔の~と聞けば「カッコー、カッコー」が
すぐ頭に浮かぶほど子どもの頃に聞かされた歌。
カッコーと鳴くのはオスでメスは「クワックワッ」と鳴く
といわれている。イメージとして清々しい鳥だが実は
「托卵(たくらん)」といってほかの鳥の巣に卵を産み
付けて子育てをさせてしまう横着な鳥としても有名。
AFP時事がきのう(5日)伝えたところによると、思った
以上に狡猾だったことが分かった。イギリスのケン
ブリッジ大学の研究者が発表した論文によると
ヨーロッパヨシキリという鳥の巣に托卵するカッコウ
(メス)は産み落とした直後からハイタカというタカの
鳴き声を「ものまね」してヨーロッパヨシキリの注意
を巣の中の卵からそらしているという。つまり、天敵
のハイタカが気になって巣の中にあるカッコウの卵
が自分の卵と誤認されているのだ。もちろん、
ヨーロッパヨシキリとカッコウの卵は大きさや色、
模様はよく似ている。まったく同じということはない
ので比べれば分かるがそうはいかないようだ。

▼では日本のカッコウはどうなのか。実はカッコウは
渡り鳥で5月ごろ産卵・子育てのためフィリピンから
渡ってくる。子育てといってもオオヨシキリという鳥
の巣に産み付けるだけなのだから、渡りをする必要
があるのかははなはだ疑問だが。とにかくオオヨシキリ
の巣を近くから見張っていて2個産んだのを確認
するとすきを突いて1個を地面に落として自分の卵
を1個産み落とす。そしてオオヨシキリの卵より早く
12日前後で孵化する。するとカッコウのヒナは残って
いるオオヨシキリの卵を外へ放り出してしまう。卵の
時は同じような大きさだがカッコウの方がはるかに
大きくなるので、エサが大量に必要となる。そのため
独り占めする目的でこうのような行動をとるのだろう。
3週間ほどで巣立つのだが、なぜかオオヨシキリの
親鳥はカッコウのヒナにエサを運び続ける。つまり、
カッコウはほかの鳥(オオヨシキリ)の巣に産卵する
ためにフィリピンからわざわざ渡ってくることになる。
つまりフィリピンには托卵に適した鳥がいないかも
しれない。それにしてもカッコウほど徹底的に他鳥を
利用するのも珍しいし、助けてくれる相手の子ども
まで抹殺してしまうとは恐ろしい限り。

▼ここまで徹底した依存で有名だからか、カッコウ
ナマズとかカッコウバチのようにほかの種に依存
するものには「カッコウ」の冠がつけられている。
アフリカの淡水魚の多くはシグリットという種類で、
その中にカワスズメという種類がいる。タンガニイカ
湖に棲むカッコウナマズはカワスズメが産卵すると
卵を食べて、そのあとに自分の卵を産み付ける。
カワスズメは卵を口の中で育てる習性があり、自分
の卵と思って育てたのに孵化したらカッコウナマズ
になる。自分の卵があったとしてもカッコウナマズの
稚魚に食べられてしまう。稚魚になれた幸運なカワ
スズメも同様に狙われた最後、ほとんど生きこの
ルことはできない。とにかく遭遇しないことを祈る
だけという状態。本家カッコウも真っ青になる悪魔
の所業といえるだろう。また、カッコウバチ(セイボウ)
はナシナガバチの巣に卵を産み付けて本当の
子どもより早く孵化して、巣を自分のものにしてしまう。
女王バチは適当な巣がないと産卵をあきらめるという。
こうしてみると空でも陸でも、そして水の中でも生き物
のサバイバルが日々行われている地球は凄い星だと
改めて感心した。

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