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【防災特別企画】2022/3/11(1)「ハッピー・プラス」旅先での防災・簡易トイレ・水族館が取り組む防災

2022年3月11日の防災特別企画は「レジャー・旅先での備え」をテーマにお送りしました。

「“新しいおとな”の朝に!ハッピー・プラス」(朝7:00~11:00・パーソナリティー若宮テイ子)では、阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター主任研究員の寅屋敷哲也さんと電話をつなぎ、遊園地・水族館などの娯楽施設に行って災害にあった場合の対策としてできることを伺いました。

阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター主任研究員の寅屋敷哲也さん

娯楽施設にいる時に地震が発生した場合でも、まずは安全確保が最優先。その後、状況に応じて安全な場所へ移動する必要があります。寅屋敷さんは、情報がない中でむやみやたらに移動することが一番良くないことと話し、外出時はスマホが情報源となることから、バッテリーを持ち歩くことをすすめました。また、持病などがある方に向けては、常備薬の備えの大切さを訴えました。

 

 

また、株式会社サンコーさんからは、簡易ポータブルトイレセットをご紹介いただきました。
セットの中に入っている凝固剤は、30秒ほどで固まり、においなども発生しにくいそうです。便座はプラスチックでできており、150kgまでの耐荷重があります。
設置も簡単で、組み立て前はコンパクトなため、車に積んでおけば、アウトドアなどでも利用ができるということです。

 

 

続いて、神戸市立須磨海浜水族園 飼育員・馬場宏治さんに電話を繋ぎ、阪神・淡路大震災が発生した当時を振り返りながら、災害への備えについて伺いました。
阪神・淡路大震災の際、比較的新しい建物や大水槽に被害はありませんでしたが、地盤沈下や取水ポンプ・配管の破損、ライフラインの停止によりろ過システムが動かなくなり、水質・水温管理等ができなくなったため、水族館の生き物の半分以上が犠牲になるという辛い経験をされました。そんな中でも、被災当日より、水族館を避難場所として提供されたといいます。
現在は震災から27年が経過し、運営体制の変化などから当時を知るスタッフがほとんどいなくなったため、年に数回行われる消防訓練で当時の様子をスタッフに伝えているそうです。また南海トラフ地震を想定した津波対策も行っているそうです。
来年2023年で現在の水族館は閉館しますが、新たに開館する「KOBE SUMA SEA WORLD」でも防災にしっかり取り組みたいと話されました。