人間の病気を治すお医者さんがいるように、おもちゃを直すお医者さんがいるのをご存じでしょうか?
実は「おもちゃ病院」が、今、日本全国に増えているんです。
ボランティア、無料で壊れたおもちゃを修理するところがほとんどなのですが、豊中市にある「とよなか・おもちゃ病院」が、先月4月で開院から丸10年を迎えました。
先月4月27日土曜日に、私もこの「とよなか・おもちゃ病院」を訪れてきました。
訪れたのが午前11時前、阪急岡町駅から徒歩10分ほどの人権まちづくりセンターの4階の一角で、おもちゃ病院が行われていたのですが…
その日はお医者さんが8人ほどいらっしゃいました(医師は12人いて、最高齢は84歳の方!)、
おもちゃを持った親子連れや子どものためにおもちゃを直しに来たお母さん、時には、趣味の鉄道模型やラジコンが不調だと相談に来る大人もいます。
ショベルカーを直していたおじいさんに話を伺いました(手前)
プラスチックは折れたら終わりなので、すごく気をつかうそう。
最近は、IC搭載のものが多く、そこがやられたら終わり…
直せるものと直せないものがあるが、治癒率は高いそう。
実は、このショベルカー、5歳の男の子が乗っていたものなのですが、その男の子が亡くなってしまったそうなんです。
心の整理がついたので、弟に使わせたいから直して欲しいとおもちゃ病院へ来た…ということで。
全てのおもちゃに、それぞれの物語があるんですね。
「とよなか・おもちゃ病院」の代表は、森俊二さん(74)
定年退職後、仲間と協力しながらこの10年続けてきたということなんです。
第二の人生を「おもちゃのお医者さん」に捧げているのですが、意外や意外、定年までは経理や総務を担当していたそうです。
おもちゃのお医者さんの先輩に弟子入りして、見よう見まねで技術を習得したのだとか。
森さんの原動力は、子どもの喜ぶ顔と思い出を守りたいという想い。
森さんはじめ、みなさんの生き生きした表情が印象的でした。
「とよなかおもちゃ病院」は、毎月第4土曜の午前9時15分~11時45分まで、豊中市岡町北の豊中人権まちづくりセンターで開かれています。
全国各地におもちゃ病院はあるということなので、興味のある方は、お近くの病院を探してみてもいいかもしれません^^