通天閣も泣いていた

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い東京、大阪、兵庫、京都の4都府県が、3度目の緊急事態宣言下に入った(25日)。 
 早々と休業を決めた大阪のシンボル通天閣は閑散、USJからも人が消えた。百貨店や商業施設、大阪発祥の焼き鳥チェーン鳥貴族など外食産業も営業をストップ。飲食店は時短に加え酒類提供を控える。また関西のJR、私鉄も運行本数を減らしたり最終電車の前倒しとなった。

◆1年余りのコロナウイルスとの闘い。人類、政府、国民も学んできて対処方法も少しずつ進んでいる。だがウイルス変異株など新たな敵が追いかけるように襲ってくる。
 何より人の心が変異…緩みを超えた疲弊の思い。とりわけ若い世代、”外飲み”に移行するのも分からないではない。それは政府の指示要請が不明瞭で、国民のメンタルを読めず後手!? 現場の自治体ともっと連携し権限を持たせるべきだ。

◆日本の医療の”不可思議”もある。
 欧米に比べれば、感染者数はひと桁少ない。1人当たり病床数は世界で最も多く、医師の数も米国とは変わらない。なのに医療崩壊が叫ばれ、ここまで3度も同じ事を繰り返してきた。
 人口に比例し大都市の重症患者が多く、大阪府は重症者が病床数を上回る医療逼迫。ところが鳥取県、島根県、広島県、山口県は確保病床数があっても、重症患者はほとんどゼロ。ヘリコプターで患者を隣県に運んだり、逆に医師や看護師、機材が他県から来てもいい。ところが、そんな協力行動は聞かない。

 日本の医療提供は、国が管理するのではなく各病院の自由。ただ病院同士の競争など様々な点も…非常事態にいわば”医療融通”が利かないシステムだ。この有事にいいわけがない。ならば日本医師会が具体的に主導するべきではないか。

◆有事だからこそ見えてくる事もある。有事だからこそ政治が問われる、そして国民も。この警鐘・教訓を未来に生かさなければ…経済優先で進歩してきた人類、新しい社会変革のチャンスであり正念場。どう次へつないで行くのか。

止まる勇気 人類の未来
<2021.4.27 S>