2人の意気 未来へ一歩

◆白血病から復帰した競泳女子の池江璃花子(20)が4日、五輪代表選考を兼ねた日本選手権で女子100メートルバタフライ決勝を57秒77で制し、東京五輪代表に内定した。400メートルメドレーリレーの派遣標準記録57秒92を突破、五輪切符をつかんだ。
 ゴールして、珍しく水面をたたきガッツポーズ、ゴーグルを外した瞳には涙があふれた…しばらくプールから上がれず、プールサイドでは声を上げて泣いた。

 復帰初戦となった昨夏の東京都特別大会。痛々しくさえ見える、細くきゃしゃな体を見て、誰がこの結果を予想できただろう。
 「(レース前には)何番でも、ここにいることを幸せに感じよう」と、泳げる喜びをかみしめた。そしてレース後に「どんなに辛くてもしんどくても、努力は必ず報われるんだなあと思った」。

 何があっても諦めない、勇気。

◆ 柔道の世界選手権(6月)代表最終選考会を兼ねた全日本選抜体重別選手権男子60キロ級。3月24日に53歳で死去した「平成の三四郎」古賀稔彦さんの次男、古賀玄暉(22)が初優勝を飾った。
 ヨーロッパのポイント制柔道が台頭してきた時代、一本背負いで「一本」にこだわった父。決勝は竪山将に延長の末、合わせ技一本だった。


 
 インタビューで「何も恩返しできずに亡くなってしまった。何としても優勝したい気持ちでした」と涙…「いつも試合の合間に父が連絡をくれていて、それがないのが寂しかった。でも、今まで以上に覚悟は強くなっていたので、最後まで戦うことができました」と語った。

 恩返し柔の道、背負っていく。

<2021.4.5 S>