未来の大阪 再び否決


 大阪市を廃止し4つの特別区(淀川・北・中央・天王寺)に再編する「都構想」の住民投票は、11月1日実施され否決された。賛成675829票(49.37%)・反対692996票(50.63%)で、2015年(平成27年)以来2度目の今回も僅差。投票率は 62.35%、前回を下回った。

◆賛成派の中心、大阪維新の会代表・松井一郎大阪市長は記者会見で「任期終了後に政界家としては終了(引退)する。だが改革はつないでほしい…」。代表代行・吉村洋文大阪府知事は「任期を全うする。しかし、僕自身が挑戦することはありません…」と、政治家としてのケジメを語った。

 選挙で最も重要で強い民意は、都構想反対を示した。”なり振り構わず”公明党も巻き込んでの敗北。だが、今のままでは…と改革の灯をつけ、何よりも政治を市民の身近にまで持ってきた維新の会は評価されるべきだ。
 
◆新聞やテレビは、選挙のとき出口調査を行う。賛成派の中心・維新の政治運営を評価している人のうち、都構想には3割もの人が反対という調査もあった。10代〜40代は賛成が多数、60代以上は反対多数。また無党派層の6割が反対した。

 維新人気は根強かったが、説明不足で市民理解に届かなかった、地名の馴染みや歴史の重み…そして多くの市民が苦しい時の選挙戦、コロナ禍が多様に影響したことも否めない。
 
◆ 素晴らしい日本、大阪。「少子高齢時代」が確実に進む将来。行政改革、働き方改革、器に応じた自治体が求められる。変えてはあかんもの、変わらなあかんもの…先を見つめていく、特に若い世代こそ。
 
 ひとまずはノーサイドだが、市民の声は賛成・反対二分された。これで終わりではない。賛成派も反対派も、形はどうあれ未来の大阪へどうするか、これからも一層政治の力が問われる。そして市民も。

新たな時代 見つめて
<2020.11.2 S>
*報道コラム「喜怒哀楽」は、人を出来事を変わらず見つめていきます(原則毎週月曜・不定期)。