「桜」の悲願 8強見えた

 世界3大スポーツのオリンピック、W杯サッカーと並ぶW杯ラグビー、日本大会が開幕した(20日)。
 世界20チームが11月2日決勝まで、札幌から熊本の12競技場で全48試合の火ぶたが切られた。早くも世界最高峰の肉弾戦、スピード、迫力に興奮を隠せない。

◆桜のジャージ日本(世界ランク10位)の開幕戦。ミスからロシア(同20位)に先制トライを許したが、30-10の逆転で快勝。松島幸太朗が3トライ、ボーナスポイント(4トライ以上)も得て勝ち点5を獲得した。
 2015年前回イギリス大会予選リーグ、史上最大の番狂わせと言われた南アフリカを破り3勝1敗とした日本だが、ボーナスポイントの数で決勝トーナメントに進出できなかった。このボーナスポイント、わずか1だが非常に大きい。何より進化した日本に、自信というポイントが加わった。

◆開幕戦勝利から一夜明けた会見で、リーチ・マイケル主将(30)は独特の雰囲気を振り返り、「満員のスタジアムでとても感動した。日本のラグビーの盛り上がりを感じる。これからいい大会になると思う」。
 SO田村優(30)は「緊張して死ぬかと思った。勝ち点5は欲しかった結果でホッとしている。緊張から解き放たれ次は大丈夫、楽しめる」と、穏やかな表情で力強く語った。

◆イングランドスポーツのラグビーは、格闘技の要素も備えた紳士の球技と呼ばれる。
 ニュージーランド(NZ=オールブラックス)のハカに代表され、トンガ、サモア、フィジーのウォークライ(War Cry=戦闘の雄叫び)や、潔いノーサイド(試合が終われば敵味方はない)も感動を呼ぶ。

 そしてW杯ラグビーの賞金は、1987年第1回大会から「0」(各国の協会やスポンサーなどから報償金的なものはある)…賞金数十億円にのぼるW杯サッカーに比べ、優勝トロフィー(ウェブ・エリス・カップ)を手にする名誉のためにだけ闘う。

 ニュージーランド(同2位)、フランス(8位)など強豪国も初戦勝利した。日本戦だけでなく世界最高峰の伝統チームの迫力ある試合、そしてラグビー文化も楽しみたい。日本ラグビー、さらには観る側の意識アップにもつながるはずだ。

◆日本の残る予選リーグは28日にアイルランド(世界ランク1位)、10月5日にサモア(同16位)、13日にスコットランド(同7位)戦。厳しい闘いは必至だ。
 最も番狂わせが少ない球技と言われるラグビー。しかし試合運びにも幅が出てきた日本は、精神面だけでなくフィジカル面でもヒケはとらない!耐えて耐えて一瞬のスピードでスコットランド、アイルランド撃破も夢ではない。日本の桜が世界の舞台で咲く姿が見たい。

◆戦前、リーチ主将は手応えをこうも語っている。
 「毎試合、ベストパフォーマンスを出していく中で勝つ。W杯でもベスト8まで行こうではなく、ベスト8でも勝つ、ベスト4でも勝つ」。

世界の壁 超えろ!
<2019.9.23 S>