紙幣刷新 「令和」の世

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財務省は9日、2004年以来20年ぶりとなる千円、5千円、1万円の紙幣(日本銀行券)を2024年度上半期に一新すると発表した。新紙幣の表図柄は1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎になる。新紙幣には世界初となる偽造防止技術を採用する。
21年度上半期をめどに500円硬貨も、中心部と外側で色が異なる2色構造にする。
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◆麻生太郎財務相は閣議後の会見で「これまでおおむね20年ごとに改刷してきた」と述べ、偽造防止のためを強調。採用の人物について「明治以降の文化人から選ぶとの考えに基づいた」と説明した。このタイミングで「平成」から「令和」への改元機運を盛り上げる。そして経済刺激策としての側面も見える。
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渋沢栄一は第一国立銀行(現みずほ銀行)など多くの企業を設立、日本の資本主義の父。 津田梅子は津田塾大学の創始者、女子教育に注力。5千円札は樋口一葉に続き女性の図柄。 北里柴三郎は近代医学の父、感染症予防や細菌学の発展に大きく貢献しペスト菌を発見。
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◆紙幣は財務省・日本銀行・国立印刷局が協議し財務相が決定する。
麻生財務相は3人を選んだ理由として、鮮明な写真が残っている、品格がある、国民に親しまれている―などを挙げた。
各紙幣には最新のホログラム技術を使い、紙幣を傾けても3Dの肖像が同じように見える偽造防止対策を導入した。
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◆新紙幣のポイントは、今まで金額の漢数字が洋数字より大きいが、逆転し洋数字をグッと大きくすること。
洋数字は大きくなるが、立体感が薄れ軽く?感じられ、全体の色合いも薄く見えるがそこに高度な偽造防止策もあるのだろう。最大9ケタの記番号も10ケタに変更される。
現紙幣にはもう一種類ある。どこへ行ったのかと思うほど見られない2千円札、ほとんど流通していないため新紙幣には切り替えない。
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◆新たな紙幣刷新には経済効果が期待できる。例えば国民のタンスに眠る”タンス預金”。「古い紙幣使えるの?」という疑問から放出の可能性が大きい。タンス預金は全国で約50兆円と推計され、その3%約1兆5千億円が動くことになる。また各種自動販売機などの関連需要が生まれる一方で、キャッシュレス化に拍車がかかるだろう。新紙幣への切り替えには、企業がATM(現金自動預け払い機)や両替機、自動販売機など更新するにはコストや時間がかかり、時代の流れもキャッシュレスだ。
しかし、国家経済の根幹は紙幣(キャッシュ)。キャッシュレスとのバランスを保つ必要がある。
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◆新紙幣の大きい洋数字。年々増加する訪日外国人客にも分かりやすく、配慮していると言えるだろう。さらに観光立国をめざす日本、その一施策でもある。
できるならば訪日外国人の方々に紙幣を通し、日本の誇れる人物、歴史をより正しく理解してもらいたい。
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新たな紙幣 新たな時代
<2019.4.15    S>
*平成も残り少なく、令和の時代を迎えます。変わりつつ変わらぬものを大切に、喜怒哀楽を伝えていきたいと思います…ご愛読いただければ幸いです。