外国人労働力拡大 大丈夫か

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深夜の攻防の末に臨時国会の焦点、改正出入国管理法が成立した(12月8日)。外国人の就労目的の在留資格を新設する案だ。
言うまでもなく、少子高齢化が進む日本。過去15年で、生産年齢人口(15~64歳)は約200万人減少している。改正法案は、日本の国力を支える労働力不足を補うための苦肉の策である。
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◆従来、日本の中で就労できる外国人は、いわゆる医師や法律家、大学教授ら高度技能者だけ。滞在最大5年間の農業、漁業などに従事する技能実習生、週28時間内しか認められない留学生のアルバイト、ともに制限がある。それでも日本国内の外国人労働者数は128万人(2017年)に上る。
新たに創設されるのは一定の技能が必要な「特定技能1号」=最大5年間、熟練の技能を持つ「特定能2号」=延長可能で家族帯同も認め、永住の道も開かれる。ひと言で言えば”単純労働”にも外国人を受け入れるということ。
もはや待ったなしの時期に来ていると、日本政府は捉えている。外国人が、農漁業などすでに確実な若い生産力となっている現場も多い。
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◆少子高齢化は、日本だけではない。中国でさえ2015年をピークに人口減少に。移民政策失敗が欧州・ドイツではメルケル首相の辞任表明の要因の一つにもなった。
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◆「移民政策」と反対した野党(反対だけで対案がないが…)だけでなく与党からも批判があった。政府は今後5年間で14業種、最大34万人を受け入れるという「たたき台」をまとめた。なお受け入れ準備不足、7000人(2017年)を超える失踪者、地域の治安悪化、公的保険の問題…”穴”を埋める課題は多々残った。改正水道法もしかりだが、土壇場に来ての拙速感は否めない。
会期末12月10日、国会閉会。来年4月からの施行を目指す…春の統一選、続く参院選。与党も野党も業界の票目当てなどということは、よもやないと思うが。今後こそが正念場、国の責任ある対応が求められる。
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◆まず国内でやる事がまだあるんでは! 女性の就労拡大、高齢者活用策、あふれるフリーター…自国民あっての外国人労働力だ。国の根本は揺らいではならない。
そして極めて重要な働く現場と外国人労働者を結ぶシステム・管理体制を、厳しくしっかりと確立するべきだ。でなければ、将来に禍根を残すことになる。
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国際日本 欧州の轍踏むな!
<2018.12.10    S>