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災害列島 力合わせて

ゴォーと風が渦巻く音とともに、社ビルが揺れた。スタジオの外窓が外れかけて、あわや大惨事か…それほど凄まじい暴風雨だった。

9月4日正午頃、非常に強い台風21号が徳島に上陸、2時間後には神戸に再上陸した。近畿を中心に大きな被害をもたらし、死者は5府県で13人に上った。

[ニュース情報部はM部長・Fアナウンサー・Sキャプテン連携で、刻々と変わる状況をタイムリー報道]

◆日本列島に上陸した台風は1951年以降、今回の21号がちょうど200回目となった。7~9月に集中し164回、8月が70回と最も多い。都道府県別にみると、1位・鹿児島41回、2位・高知26回、3位・和歌山23回。

◆気象庁は朝からすでに暴風・大雨など警報を発令。JRや私鉄も前日から運休予告を初めて行った。「えーっ!今から」などと驚き、批判の声も聞かれたが、早い判断と”脅し”は懸命で効果的だったといえる。平日昼の大阪の都心に人が少ないことが負傷事故や混乱、帰宅困難者…多様な人的被害を抑えた。

◆一方で、お粗末なタンカーの関西国際空港連絡橋衝突。当時、瞬間最大風速51.8メートルが吹き荒れる関空周辺。一気に流されてしまうことは容易に予測できたはず、事前に湾から離れるとか何か手は打てたはずだ。衝突により片側車線が大きく損壊し道路が盛り上がり通行不能、あげく関空には8000人が孤立してしまった。

海と見まがうように浸水した関空は翌日から、被害を免れたB滑走路を使用し国内線、翌々日には国際線が一部再開するという迅速な対応。いい教訓として大阪空港・神戸空港と連係し発着便を振り分け、オール関西の見せ所だ。状況に応じ、即座に対応できるルールを作るべきだ。

◆延べ約219万戸が停電した関西電力は、情報提供不足や停電解消・復旧に手間取った感を否めない。

近畿では6日経ってもなお約1万戸(10日午後現在)で停電が続き、和歌山、京都の一部地域では長期停電の恐れさえある。

◆その2日後の未明、北海道胆振(いぶり)地方で最大震度7の大地震が起き40人の死者を出した(10日現在)。

ライフラインはまひ、北海道の半分の電力を担う苫東厚真発電所が緊急停止した…道内全域で停電となる国内史上初の「ブラックアウト」に陥った。停電は解消されたが、供給不足のため道民に2割節電を求め、その上で計画停電の検討にも入る異常事態だ。

2011年の東日本大震災後、首都・東京は電力逼迫で、計画停電の寸前までいった。地下鉄など節電を優先し、数週間は薄暗かったのを覚えている。少しくらいの暗さや不便さを受け入れ、協力が大切な時だ。

◆被災者支援も急務だ。20日投開票される自民党総裁選真っただ中だが、”支援予算”を最優先するべきだ。多くの企業も救援金を募っている(OBCも実施)。被災自治体・地へではなく「被災者の手に」渡ってこそ支援だ。さらにその先の「働く場」提供など、被災者の再起こそ求められる。

◆「異常気象だ」「地球全体が変だ」「想定を超えた事態」とよく耳にする。もはやこれが「普通」と考えるべき時代ではないか…そして減災へ備える。

乗り越えろ 日本列島

<2018.9.10    S>

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