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幼い命を守れない

また幼い子どもの命が奪われた。憤りと悔しさを抑えられない。

新潟市の事件の第一報は、JR越後線で「小学生とみられる女児がはねられ死亡」だった(5月7日)。この”事故”はその後急展開、新潟県警が重大事件と見て捜査本部を設置したからだ。一気にマスコミも動き出した。被害者は近くに住む小学2年生の大桃珠生(たまき)さん(7)で、首を絞められた後、線路上に放置されたことが分かった。

1週間後に逮捕されたのは、大桃さんの自宅かつ遺棄現場からも近い所に住む23歳の会社員の男、小林遼(はるか)容疑者だった。「家族を介護したり、真面目で…」という評判が聞こえてくればくるほど、事件の残虐さにゾッとする感覚に襲われた。一方で、4月には別の未成年者連れ回しで書類送検されていたことも明るみになった。なぜ、この事実を事前に周辺住民に知らせられなかったのか…法の壁とはいえ悔やまれる。

そして同じ月の5月30日、2004年に岡山県津山市で当時小学3年生の筒塩侑子(つつしおゆきこ)さん(9)が殺害された事件で、別の事件で服役中の勝田州彦(くにひこ)容疑者(39)が逮捕された。侑子さんは帰宅直後に殺害された疑いが持たれ、面識はなかったという。

容疑者は2015年、姫路市の路上で中学3年生の女子生徒を刺し大けがをさせたとして逮捕され、岡山刑務所で服役中だった。岡山県警が、同じような手口の事件を調べる中で勝田容疑者が浮上した。「他にも複数回、危害を加えようと女の子に近づいた」と供述した。

少女たちの未来は無限であり、奪う権利は誰にもない。防ぐ方策はなかったのか。

米国では性犯罪者の顔写真などをネットで公開したり、「Three strikes law(三振法)」=重罪の前科がある再犯者が3度目の有罪判決を受けた場合、罪の軽重にかかわらず終身刑に処す=がある。韓国も児童に対する性暴力犯罪者にGPS(衛星利用測位システム)の装着が義務づけられ、現在では対象の罪種を拡大させている。日本国内でもかつて、橋下徹知事時代の大阪府などが同様の条例を検討したこともあるが、制定までには至らなかった。

前歴者の人権侵害、更生への妨げ、監視社会への危惧…導入論議のたびに、必ず強い反対がある。難しい判断も求められる。しかし最優先されるべきは、幼い子どもをはじめ社会的弱者を守ることではないのか。

大桃さんの家族「大切な存在である娘を思いがけない出来事で失い、悲しみの中におります。この状況を受け止めることは難しく、犯人が捕まったとしても娘が戻ってくることはありません」。

筒塩さんの家族「侑子は小学3年のまま、時は止まってしまっている。犯人を到底許す気持ちはありません」。

悲惨な事件のたびに思い出したように再発防止策が叫ばれるが、未だ実施されていない。

もう終わりにできないものか。

<2018.6.4>

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