夏の甲子園中止 若人よ!

 政府は新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言を全面解除した(5月25日) 。4月7日の7都府県発令から49日間。この日、プロ野球も6月19日の開幕を決めた。

 一方で20日、日本高校野球連盟などは今夏の第102回全国高校野球選手権大会と、代表49校を決める地方大会の中止を発表。今や日本の夏の風物詩、かけがえのない球児たちの夢…だが命と引き換えに叶えることではない。

◆全国大会の中止は、米騒動の1918(大正7)年の第4回大会、戦争の影響のため41(昭和16)年の第27回大会に続き3度目。42~45年は戦争のため中断した。
 
 主催者の高野連・朝日新聞社は、1.代表校の長時間移動や集団宿泊など、感染と拡散のリスクを避けられない 2.感染拡大の影響で49代表がそろわない可能性、練習が十分でない選手の安全・健康 3.夏休み短縮で登校日増の動き、学業の支障になりかねないと説明した。

◆全国にある約4千校の野球部。1度も負けないのは1校しかない。だが残りの全ての高校も1度しか負けない…負ければ終わりの一発勝負。夏は地方大会から闘い、選抜とは違うの思いもある。
 甲子園でも地方大会でも友を家族を母校を応援する方言”丸出し”の歓声。高野連は、地方大会について「代替大会などは、各都道府県連盟に任せる」と発表した。故郷への想いをはせる暑い夏。野球だけでなく高校総体なども、何か代替の舞台を設けてほしい!

◆戦後、教育の一環としていたが、ここずっとそう思えなかった。プロ野球への入り口重視、そこに関わる色々な問題も出ていたからだ。しかし、今年は改めて原点「教育」を思う。
 いわば球拾いから始まり苦しい練習を耐えてやっと最上級生に…その3年生は春の選抜に続き、夏と1年間でついに”表舞台”に立つことはできなかった。高野連など、目標を失くした球児たちの心のケアも大事だ。

◆”ウィルスとの闘い”はまだ続くということを示した。
 3.11(東日本大震災)の夏に見た夏の甲子園。バックネット裏スコアボードの上に「がんばろう!日本」の大段幕…若人よ今!今はこんなに苦しくて涙が止まらないかもしれないが、必ずや将来生きてくる。

胸張って 未来は来る!
<2020.5.25 S>

出口戦略 ”令和維新”か

 新型コロナウィルス禍、「ステイGW」が過ぎた。東京や大阪などの大都市においても、新たな感染者は減少で推移している。緊急事態宣言から1カ月余、解除や出口戦略の言葉が出始めたが、今後も長い闘いを国民個々が見据える時。

◆新型ウィルスという”有事”に、右往左往した日本。それでも自粛要請に自制し動く日本国民。誤解を恐れず言えば、その素晴らしい国民性の上に政治(家)が胡座をかいている状況を露呈した。
 休業補償をセットにするべき特別措置法、緊急事態宣言発出後は自治体に丸投げの様相の国。何百人もいる国会議員は何をやっている⁈ 顔が全く見えてこず、頼りなさをあぶり出した。

◆逆に都道府県知事の存在感が増した。
 大阪府は、事業者に出している休業要請を段階的解除するための独自基準「大阪モデル」スタートさせた(5日)。3指標=1.新規陽性者の経路不明数(10人未満)2.新規PCR検査での陽性率(7%は未満)3.重症患者の病床使用率(60%未満)=を7日間連続で達成すれば段階的解除を判断するというもの。吉村洋文知事は、「自粛要請の入口と出口を示し、行動を起こすための分かりやすい指標」と語った。警戒状況は、太陽の塔で大丈夫=緑、警戒=黄色、注意=赤にライトアップしている。 
 厳しい商売の中、思わずクスっとする大阪の”面目記事”もあった(産経新聞8日朝刊)。「負けへんで」を合言葉にミナミの飲食店など10店のポスターを集めたもの。「負けへんで 絶対ひっくり返したるっ」(千房)や「負けへんで コロナの流行は禁止やで」(串かつだるま)…笑いと元気を一緒に合わせた、なにわ商人の心意気を感じた。

 これら官民の地域先行の動きが、幕末期の日本国と”かぶる”と感じるのは私だけだろうか。政治、企業組織、働き方、教育…新たな形にしろ!との警鐘か天の声か。その好機かもしれない。

◆長い閉塞感から徐々に人出増へ。しかしまだ3密を甘くみると、「再入口」戦略も考えざるを得ない事態もある…正念場は続く。

 職を失ったり収入が激減したりで、暮らしが立ち行かない人が増えている。リーマン・ショックや東日本大震災を上回る…この命も守らなければならない。自治体だけでなくオールジャパンで、国が政治が一刻も早くフォローを!
 人間を社会を自然を見直し、楽しみも見つめて。”見えない闘い”によって、何が大事なのか問われている人類。

今を未来を コロナの先へ
<2020.5.11 S>

*4月からのラジオ産経でも、人を出来事を見つめ報道コラム「喜怒哀楽」を続けていきます(原則月曜・不定期)。よろしくお願いします。
 なお重苦しい中ですが、気をつけて踏ん張って行きましょう!S