消費税10% 痛みは公平か

 あす10月1日から消費税が8%から10%に上がる。少子高齢の日本、社会保障など将来を見つめた施策。年4兆6千億円の税収増が見込まれ、うち2兆8千億円は幼児教育・保育の無償化など社会保障に充て、残り1兆8千億円は財政再建に回すという。とは言え、国民からは依然「まず削るべき所があるだろう」「金のある所優先で取れ」「どう使うのか詳しく説明を」の声も根強い…もう延長できない国・政権。

◆政府は国民の不満もにらみ、10%とは別に軽減税率品目を決め8%に据え置く。
 高所得者にも低所得者にも公平を期し生活必需品(酒類を除く飲食料品、及び新聞等)は8%と言うが…。また店内で食べれば(イートイン)10%、持ち帰れば(テイクアウト)8%、分かりにくい。
 また、キャッシュレスに対応する「ポイント還元」の中小対象店は約50万店、全国約200万店の4分の1にとどまる。店は対応する機器が新しく必要になり、高齢の消費者は戸惑う。

◆外食産業の牛丼すき家やケンタッキー・フライドチキン、マクドナルドなどは、店内食も持ち帰りも統一価格にする。消費者に分かりやすくするために実質値下げし8%のまま…やるじゃないか外食。ただ消費税率アップのたびに言われる、”下請け叩き”が気がかりだ。

◆不透明な先行きに企業も「守り」の姿勢だ。分からなくないが、例えばトヨタの場合は留保資産600兆円とも言われる。これら莫大な日本企業留保金を、日本市場に個人消費に”引っ張り出す”政策はないものか?

◆消費税導入は最初 は1989年4月年3%(竹下登内閣)→1997年4月5%(橋本龍太郎内閣)→2014年4月8%(安倍晋三内閣)。そして2度の延期を経て、今回の10%施行となる。
 竹下、橋本両内閣は、現実的に消費税が政権崩壊につながった歴史がある。海外情勢や国内景気…一気に”引き金”になる可能性もある。

◆誤解を恐れず言えば、やはり生活必需品であれば所得に応じて、税率の高低があって然るべき、それが公平だ…日々の消費の場でどう収入を証明するか、プライバシーなど悩ましい課題もあるが。
 史上最大の課題、少子高齢に直面している日本。税だけでなく、企業重視でなく、国民目線での政策実行こそが唯一の政治の道と肝に命じてほしい。で、なければ”大人しい国民”も行動に移しますぞ⁈

増税しかないのか 政治よ!
<2019.9.30 S>

*”報道コラム”70回を超えました。ニュースにまつわる人の喜怒哀楽を見つめ、綴って行きたいと思います(毎月曜)…引き続きよろしくお願い致します。S

「桜」の悲願 8強見えた

 世界3大スポーツのオリンピック、W杯サッカーと並ぶW杯ラグビー、日本大会が開幕した(20日)。
 世界20チームが11月2日決勝まで、札幌から熊本の12競技場で全48試合の火ぶたが切られた。早くも世界最高峰の肉弾戦、スピード、迫力に興奮を隠せない。

◆桜のジャージ日本(世界ランク10位)の開幕戦。ミスからロシア(同20位)に先制トライを許したが、30-10の逆転で快勝。松島幸太朗が3トライ、ボーナスポイント(4トライ以上)も得て勝ち点5を獲得した。
 2015年前回イギリス大会予選リーグ、史上最大の番狂わせと言われた南アフリカを破り3勝1敗とした日本だが、ボーナスポイントの数で決勝トーナメントに進出できなかった。このボーナスポイント、わずか1だが非常に大きい。何より進化した日本に、自信というポイントが加わった。

◆開幕戦勝利から一夜明けた会見で、リーチ・マイケル主将(30)は独特の雰囲気を振り返り、「満員のスタジアムでとても感動した。日本のラグビーの盛り上がりを感じる。これからいい大会になると思う」。
 SO田村優(30)は「緊張して死ぬかと思った。勝ち点5は欲しかった結果でホッとしている。緊張から解き放たれ次は大丈夫、楽しめる」と、穏やかな表情で力強く語った。

◆イングランドスポーツのラグビーは、格闘技の要素も備えた紳士の球技と呼ばれる。
 ニュージーランド(NZ=オールブラックス)のハカに代表され、トンガ、サモア、フィジーのウォークライ(War Cry=戦闘の雄叫び)や、潔いノーサイド(試合が終われば敵味方はない)も感動を呼ぶ。

 そしてW杯ラグビーの賞金は、1987年第1回大会から「0」(各国の協会やスポンサーなどから報償金的なものはある)…賞金数十億円にのぼるW杯サッカーに比べ、優勝トロフィー(ウェブ・エリス・カップ)を手にする名誉のためにだけ闘う。

 ニュージーランド(同2位)、フランス(8位)など強豪国も初戦勝利した。日本戦だけでなく世界最高峰の伝統チームの迫力ある試合、そしてラグビー文化も楽しみたい。日本ラグビー、さらには観る側の意識アップにもつながるはずだ。

◆日本の残る予選リーグは28日にアイルランド(世界ランク1位)、10月5日にサモア(同16位)、13日にスコットランド(同7位)戦。厳しい闘いは必至だ。
 最も番狂わせが少ない球技と言われるラグビー。しかし試合運びにも幅が出てきた日本は、精神面だけでなくフィジカル面でもヒケはとらない!耐えて耐えて一瞬のスピードでスコットランド、アイルランド撃破も夢ではない。日本の桜が世界の舞台で咲く姿が見たい。

◆戦前、リーチ主将は手応えをこうも語っている。
 「毎試合、ベストパフォーマンスを出していく中で勝つ。W杯でもベスト8まで行こうではなく、ベスト8でも勝つ、ベスト4でも勝つ」。

世界の壁 超えろ!
<2019.9.23 S>

令和の内閣 結果を示せ!

令和元年9月11日、第4次安倍再改造内閣が発足した。
麻生太郎副総理・財務・金融相(78)、菅義偉官房長官・拉致問題相(70)は早々と留任決定。安倍首相(64)にとって”同士兼閣僚お目付役”。最多13人の初入閣で刷新をアピールした。
「安定と挑戦」を掲げた19閣僚と4自民党執行部。憲法、社会保障、外交…日本が問われる令和の船出。

◆「挑戦」の目玉として、男性戦後最年少38歳で初入閣した小泉進次郎環境相。原発エネルギー、地球温暖化など世界の重要課題や官僚をどう相手にするか力量が問われる。来年の育児休暇を取り、新時代アピールだけでは…閣僚の失敗は、政治生命だけでなく国民生活をも左右する。就任囲みの”完璧な”会見。今後は言葉、清新、若さで許されることではないと覚悟をもって当たってもらいたい。
“堅物”に見られがち?河野太郎防衛相(56)は、外務相から同じ重要ポストへ横滑り。最悪と言われる日韓問題に、ブレずに筋を通し対処した手腕が評価された。
茂木敏充外務相(63)。日米貿易交渉を牽引し道筋をつけた。対韓国で見えない”交渉シグナル”になるやも⁈
女性活躍社会を謳いつつ片山さつき地方創生担当相(60)1人だった女性閣僚は、前内閣から1人増えた。高市早苗総務相(58)と橋本聖子五輪・女性活躍相(54)、まずは及第点か。

◆自民党執行部人事では二階俊博幹事長(80)、岸田文雄政調会長(62)が留任。良いか悪いかは歴史が決めるが、麻生副総理と菅官房長官とともに「安定」=反主流派の押さえ役も担うということだろう。
根底には「ポスト安倍」を競わせつつ、悲願の「憲法改正」への道が見える。

◆約2年後に安倍首相は自民党総裁任期を迎える。「ポスト安倍」は見えないが、かと言って4選も民主国家としていかがなものか。安倍政権の集大成、日本の政治のターニングポイント、新しい時代になるのか。
これが最後の安倍内閣とは思えないが…常に10年50年100年先の国づくり、誤らない舵取りを望む。

安定と挑戦 命がけで!
<2019.9.16 S>

桜のジャージ 咲け!31戦士

 W杯ラグビー日本大会が9月20日に開幕する(11月2日決勝)。ラグビーW杯は1987年から始まり、今大会が第9回でアジア初の開催だ。
 世界ランキング10位・日本のW杯全戦績は4勝22敗2分。世界最高峰ニュージーランド(NZ)、ウェールズ、豪州…20チームの中、悲願のベスト8をめざす。

◆桜のジャージを着る代表メンバーは31人。うち15人が外国出身選手、史上最多となった。
 日本代表資格の条件は、まず前提として他国での代表歴がないこと。そして
 1.出生地が日本
 2.両親または祖父母のうち1人が日本出身
 3.日本に3年以上の継続居住(2020年末から5年以上に変更)
 の1つでも当てはまれば資格が得られる。
 ”緩い条件”なのは、ラグビー発祥の地・イギリスが世界中に進出した歴史に由縁。現実になお力を持つイギリスからはウェールズ、アイルランド、イングランド、スコットランドの4チームが参加(参加資格はラグビー協会単位)。
 紳士の英国スポーツゆえ「ノーサイド」(厳しい肉弾戦が終われば敵も味方もない)の心も魅力の一つだ。

◆ラグビーは最も番狂わせが少ない球技と言われる。
 2015年W杯で「世紀の番狂わせ」と世界を驚かせ、勝利した南アフリカとテストマッチが6日行われた。日本は7-41で完敗。しかし1995年、NZに17-145で敗れた屈辱からすれば格段の前進だ。南アの重圧に後手後手に回ったが、確実に力をつけた走れるラグビー…7点に進歩の跡が見えた。

 南アとのテストマッチは埼玉・熊谷ラグビー場で行われたが、W杯は札幌から熊本まで12競技場にわたる。「ラグビー場」と名がつく競技場は、この熊谷と大阪「花園ラグビー場」の2つだけ。観客席数は3万人程度だが、グラウンドとの距離は近い…スクラムの音や選手の息遣いも聞こえ、世界の迫力を味わえるのが楽しみだ。

◆7日に記者会見した日本代表「チェリーブロッサム」のリーチ・マイケル主将(30)は「ベスト8に向けていい準備できている」とキッパリ。ジョセフヘッドコーチ(HC、49)も「トップ8の目標を掲げている。150%の力で邁進したい」と抱負を述べている。
 そして、最年長のトンプソン・ルーク選手(38)は言う。「この国に生まれたわけじゃないけどこの国は素晴らしい国、代表は誇り。特別なことはできないが、努力のプレーをする。チームのため国のため家族のため、めちゃ頑張ります」

One for All, All for One (1人は皆のために、皆は1人のために)
<2019.9.9 S>

韓国愚挙 揺らぐ文政権

 韓国大統領府が、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA=General Security of Military Information Agreement)の破棄を決め通告(8月23日)。日本政府は予定通り、韓国の「ホワイト国(戦略物資輸出を簡略化できる優遇対象国)」除外を施行した(8月28日)。
 GSOMIAは経済問題ではなく人命の問題。文在寅(ムン・ジェイン)政権は、安保上の日米韓協力体制を瓦解させかねない重大な一線を越えた。韓国側の”感情的喧嘩”が続いている。

◆国家は国益の基に動く。しかし忘れてならないのは、国際社会のルールの中の国家でもあることだ。
 元徴用工問題。根本は1965年の「日韓請求権協定」=大戦における日韓間のすべての請求権はこれを以って、不可逆的最終解決とする=を”失きもの”とする、国際条約・約束を無視した韓国の姿勢だ。これでは国際社会は成り立たない。
 日本はこの国際協定に基づき、当時韓国の国家予算の約2倍に相当する”賠償金”を払い、韓国は近代化を成し遂げた。この事実を民主国家・韓国国民がどれほどが知っているのだろうか失礼ながら疑問だ。もし知っていてこの対応なら、極論だが通常国家なら”断交”もの⁈
 国際条約上言うなれば、元徴用工・慰安婦問題が今も残るなら、賠償は韓国政府がするべき義務といえる。

◆アジアの安定、対中北露抑止としての象徴ともいえる日韓軍事協定の破棄。エスパー新国防長官も訪韓し自制を求め続けできた米国は怒り、「失望」「懸念」を表明した。
 アジア地域にとっても何らメリットはなく、北朝鮮、中国、ロシアを利するだけ。文政権はもはや、中国・北朝鮮と”中朝統一”へ歩もうとしているのだろうか⁈ 政治・経済とも”自滅”の道に思えてならない。現実に目を覚まし韓国世論が変化すれば文政権も変わる…そう望む。

◆韓国のGSOMIA破棄通告の翌24日、北朝鮮がまた示威行動の「飛翔体」を発射(1カ月で7回)。
 防衛省は、韓国軍よりも早く弾道ミサイルが発射されたと発表した。岩屋毅防衛相は「早期に弾道ミサイルと判断した」と述べ、情報収集能力に支障はないことをアピールした。菅義偉官房長官も「防衛や緊急事態の対処に直接必要となる情報は、我が国による情報収集に加え、米国との情報協力で万全の態勢を取っている」と述べた。
 情報補完も含め、実は日本も独自の偵察衛星を飛ばしている。しかし、韓国の持つミサイル発射兆候・レーダー情報と日本の持つミサイル距離・着弾地情報などは噛み合っていた点もある。今後影響が全くないとは言えない。

◆翌25日には韓国が竹島で上陸軍事訓練。日本政府は「竹島は日本固有の領土だ」と強く抗議したが無視の上、31日には国会議員団が上陸。何らかのリアクションに移すべき時期に来ているのではないか。
 一方で韓国国内では、文大統領の側近で次期法相指名・曺国(チョグク)氏の娘の不正入学・息子の兵役逃れ疑惑で揺れている。「GSOMIA破棄・反日」はこの疑惑隠しの声までも…大規模な文政権批判デモ、支持率も低下している。

◆日本は日米同盟を強固に保ち、韓国へは対話の窓口を開いたまま、粛々と毅然と対処すべきだ。「ホワイト国」除外は韓国経済に徐々に確実に”効いて”くる。そして元徴用工・慰安婦の賠償問題は、国際協定ですでに決着済と主張し続け譲るべきではない。
なし崩しむし返しの歴史に未来志向はない…韓国の”自立”のためにも。

筋通す 世界の日本
<2019.9.2  S>