終戦74年 令和に誓う

 大型台風10号が西日本を縦断した令和元年8月15日。終戦から74年、今年も東京・日本武道館で全国戦没者追悼式が行われた。天皇、皇后両陛下ご臨席のもと全国の遺族、安倍晋三首相らが参列し、先の大戦で犠牲となった約310万人の冥福を祈り平和への誓いを新たにした。
 新聞各紙は1面メーン見出しに「令和」を入れた。令和初、戦後生まれの天皇陛下のお言葉が注目された。

◆【天皇陛下のお言葉全文】
 本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。
 終戦以来74年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。
 戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、ここに過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。

◆お言葉にある「深い反省の上に立って」に、上皇陛下が述べ続けられてきた「深い反省とともに」が重なる。戦後生まれとして直接戦争を経験されていないが、上皇陛下、昭和天皇に連綿とつながり続く、そして未来への新たな深く強い思いが伝わってきた。

◆政府主催の全国戦没者追悼式は1952年(昭和27年、吉田茂内閣)から定着した。
 今年の遺族は4歳〜97歳、4989人が参列したが、その代替わりは年々進んでいる。昭和には過半を占めた戦没者の配偶者は5人、子がほぼ半分になった。戦後生まれが初めて全体の3割を超えた。わずか2%だが、18歳未満の参列者が100人を超えているのが救いか…語り継ぐを思う。

◆西太平洋パラオで負傷兵の看護にあたり、日本に引き揚げてからは長崎の原爆にも遭った96歳の女性は言う。「戦争体験は、自分が生きてきた証…話さないと」。

 忘れてはならない日本の暑い夏。せめてこの日この時期、日本人として思いを寄せたい。

つなぐ祈り 8.15
<2019.8.19 S>