サニブラウン 9秒97も通過点

陸上のサニブラウン アブデル・ハキーム選手(20歳、米フロリダ大)が6月7日、テキサス州で行われた全米大学選手権の男子100メートル決勝で3位に入り、9秒97の日本新記録をマークした。桐生祥秀選手(23)が2017年に記録した9秒98をぬり替えた。
身長188㎝の恵まれた肉体を生かしたストライド走法、日本選手として稀な後半加速型。100m決勝では、練習を重ねてきたスタートが決まり、それゆえに後半微妙な力みが出た。「もう少しいい記録が出たかな」とあっさり。未完の大器だ。

◆この全米大学陸上選手権は、将来のオリンピック、世界陸上のメダリストを占えるほどレベルが高い。決勝は、サニブラウン選手を含め9秒台の自己ベストを持つ選手が4人も出場。100メートル、200メートルの2冠となったナイジェリア出身のディバイン・オドゥドゥル選手(22歳、テキサス工科大学)は、100メートルで今シーズン世界最高タイの9秒86、200メートルも世界3位の19秒73。100メートル3位サニブラウン選手の9秒97も今シーズン世界6位だ。

現に、歴史に名を刻む数々の名スプリンターたちがこの全米大学選手権タイトルを手にしている。1981年に優勝したカール・ルイスは、その後世界記録を出しオリンピックで9つの金メダルを獲得した。1990年優勝のリロイ・バレルは、世界記録を2回更新している。

◆サニブラウン選手は、優勝した400mリレーの約50分後に100m決勝、その約45分後に200m決勝と、疲労の中ハードなレースに結果を出した。日本を離れ生活環境も一変、厳しい競争の場に自ら置いた。心身ともに成長著しい。学生生活の中、コーチ・食指導・身体フォローなど万全とは言えない…まだまだ伸びる!

◆スポーツ界の明るい光、日の丸を背負い世界を舞台で活躍する”ハーフ選手”たち。サニブラウン選手だけでなく、テニス・大坂なおみ選手、NBAドラフト指名が楽しみな八村塁選手ら…嬉しく期待が膨らむ一方だ!目前の陸上日本選手権には、サニブラウン、桐生、山県、小池…日本史上初の9秒台決着だ。来年の東京五輪では、暁の超特急・吉岡隆徳さん以来88年ぶりの100mファイナリスト。いや初のメダリスト…ということは、400mリレーは金メダルか⁈

表彰台 日の丸が見える

<2019.6.17 S>