「NBA八村」誕生!嬉し

プロバスケットボールNBA(National Basketball Association)のドラフト会議が20日(日本時間21日午前)、ニューヨークで行われ、日本代表でも活躍する八村塁(ゴンザガ大、21歳)がワシントン・ウィザーズから日本人初となる1巡目・全体9位(指名は30チーム2巡目まで)での指名を受けた。年俸4億5000万円を超える見通し。
直後のインタビューで「クレイジーですね。現実じゃないような気もします」「まずは中学のコーチに感謝したいです。彼は『僕はNBAへ行く』と言ったのでそれを信じてやってきました。高校、大学の皆さんにも感謝したいです」続けて日本語で「皆さんやりました!」と語った。
心映えも素晴らしい好青年だ。ジャケットにつけていた日の丸のピンバッジや「ワシントンの桜が楽しみ」…日本愛、嬉しいじゃないか!

◆身長2m03㎝、富山県出身。アフリカ西部・ベナン人の父と日本人の母を持ち、宮城・明成高で全国高校選抜優勝大会3連覇。2014年のU17世界選手権では、強豪国の選手を押しのけて得点王に輝いた。
大坂なおみ 4大大会V、サニブラウン9.97 、100m五輪メダルに匹敵する偉業と言える。
1970年代青春のオヤジ世代は、テニスならボルグやコナーズ…日本選手の力は4大大会では遠く及ばず、陸上100mはヘイズに始まり(1964年東京五輪金)、ルイスの別世界の走り。ましてNBAは、その存在すらよく知らなかった。
今まではるか届かなかった高み、信じられない衝撃だ。

◆小学低学年の頃は野球、高学年で100m走の全国大会に出場するなど陸上でも飛び抜けた身体能力を見せていた。
八村がバスケを始めたのは富山市立奥田中1年のとき。恩師・坂本穣治コーチ(59)との出会いが夢の一歩となる。初心者で落ち込む八村に、バスケを辞めさせないためにも「お前はNBAに行くんだ」と言い続けた「塁!マイケル・ジョーダンのようにボールを片手でつかめるな」とほめ続けた。
そして強豪の私立明成高校に進み、佐藤久夫監督(69)に礼儀やチームワークなど精神力も鍛えられた。

◆若いスポーツ世代は、ずっと先を見つめて行っていると分かった。「凄い凄い」というよりこの世界感覚が当たり前、周りも考えていかなければと反省…競技種目に関わらず大いに世界舞台に挑む、それが更なる日本スポーツ界を上げていく⁈「驚きでなく普通」の時代へ。

前日会見で「ドラフトはイベント。これからNBAでどうやって行くかが大事」。日本バスケットは、今夏W杯中国大会に21年ぶりに自立出場(2006年日本大会では開催国出場)、来年は44年ぶり出場の東京五輪。日本代表チーム「アカツキファイブ」の名の通り日本バスケットの”日の出”、そして揺るぎないエースだ。

ワクワク! 塁ファイト
<2019.6.24 S>

サニブラウン 9秒97も通過点

陸上のサニブラウン アブデル・ハキーム選手(20歳、米フロリダ大)が6月7日、テキサス州で行われた全米大学選手権の男子100メートル決勝で3位に入り、9秒97の日本新記録をマークした。桐生祥秀選手(23)が2017年に記録した9秒98をぬり替えた。
身長188㎝の恵まれた肉体を生かしたストライド走法、日本選手として稀な後半加速型。100m決勝では、練習を重ねてきたスタートが決まり、それゆえに後半微妙な力みが出た。「もう少しいい記録が出たかな」とあっさり。未完の大器だ。

◆この全米大学陸上選手権は、将来のオリンピック、世界陸上のメダリストを占えるほどレベルが高い。決勝は、サニブラウン選手を含め9秒台の自己ベストを持つ選手が4人も出場。100メートル、200メートルの2冠となったナイジェリア出身のディバイン・オドゥドゥル選手(22歳、テキサス工科大学)は、100メートルで今シーズン世界最高タイの9秒86、200メートルも世界3位の19秒73。100メートル3位サニブラウン選手の9秒97も今シーズン世界6位だ。

現に、歴史に名を刻む数々の名スプリンターたちがこの全米大学選手権タイトルを手にしている。1981年に優勝したカール・ルイスは、その後世界記録を出しオリンピックで9つの金メダルを獲得した。1990年優勝のリロイ・バレルは、世界記録を2回更新している。

◆サニブラウン選手は、優勝した400mリレーの約50分後に100m決勝、その約45分後に200m決勝と、疲労の中ハードなレースに結果を出した。日本を離れ生活環境も一変、厳しい競争の場に自ら置いた。心身ともに成長著しい。学生生活の中、コーチ・食指導・身体フォローなど万全とは言えない…まだまだ伸びる!

◆スポーツ界の明るい光、日の丸を背負い世界を舞台で活躍する”ハーフ選手”たち。サニブラウン選手だけでなく、テニス・大坂なおみ選手、NBAドラフト指名が楽しみな八村塁選手ら…嬉しく期待が膨らむ一方だ!目前の陸上日本選手権には、サニブラウン、桐生、山県、小池…日本史上初の9秒台決着だ。来年の東京五輪では、暁の超特急・吉岡隆徳さん以来88年ぶりの100mファイナリスト。いや初のメダリスト…ということは、400mリレーは金メダルか⁈

表彰台 日の丸が見える

<2019.6.17 S>

中国共産党 揺らいだ日

 

1989年、中国北京の天安門広場は血に染まった。民主化支持者の胡耀邦元総書記の死去をきっかけに、学生中心に政治改革を求める運動が拡大、6月4日に中国政府は武力鎮圧を強行した。戦車の前に丸腰で立つ若者の映像は忘れがたい。
この「血の日曜日」から暫く後、中国当局はようやく死者数を「319人」と公表、海外の報告では1千人以上、1万人規模という推計もある。

当局は「天安門事件は動乱。ソビエト崩壊のようにならず、正しい選択だった」と明言、世界に発信した。

◆30年経った今なお死者数さえ明らかにせず、全容の公表はない。それどころか、中国国内ネット情報では「天安門」は検索できない。若い世代は、6.4に何があったかさえ知らない。今や世界第2位の経済大国になったのは、共産党一党政治のお陰と思っても不思議はない…。
当時、学生リーダーだった王丹氏(50)は「(人権状況は)天安門事件前よりも、はるかに悪くなっている」。
裏返せば、中国共産党の力は強く統制も強くなったということだ。

◆1989年は、世界で社会主義体制の転機を迎えた時。11月には東西ドイツ統一の「ベルリンの壁崩壊」が起きている。
日本国内はリクルート事件や消費税導入で竹下内閣が退陣、引き継いだ宇野内閣(参院選惨敗、女性問題で69日間の短命内閣)だった。そして海部内閣は欧米の対中経済政策に同調したまではよかったが、いち早く円借款凍結の解除を打ち出した。国際社会の”制裁”が続いていれば歴史は変わっていたかも、とまでは言わないが…。

◆国境なき記者団が毎年公表している「報道自由度ランキング」によると180ヵ国中、中国は177位。今年も外国人記者たちは天安門広場に近づけなかった。
目前の大阪G20。任期制廃止を唱えた習近平中国主席も来日する。経済、尖閣、ガス田問題…「人権」にも日本は堂々と意見を!

歴史の惨劇 消してはいけない
<2019.6.10 S>

ぽっぽや 降旗監督逝く

高倉健主演の「鉄道員(ぽっぽや)」「あ・うん」や「網走番外地」シリーズなどを手がけた日本を代表する映画監督、降旗康男さんが20日亡くなった。長野県出身、84歳。
2016年に遺作となった岡田准一主演「追憶」(17年公開)の撮影終了後、しばらくしてパーキンソン病を発症。療養中の今年4月に体調を崩して入院後、肺炎を患い…通夜、告別式は故人の遺志により無宗教で近親者のみで執り行った。愛飲していた日本酒「久保田 千寿」と愛用のメガネ、愛用の時計を祭壇に供え、大好きだったポルトガルの民族歌謡「ファド」を流したという。
◆鉄道員(ぽっぽや)。
廃線間近の北海道ローカル線が舞台。17年前まだ幼かった一人娘の雪子、そして妻の静江(大竹しのぶ)が亡くなった日も仕事をこなし、駅のホームに立ち続けていた駅長・乙松(高倉健)。定年目前、ホテルへ再就職するよう誘われるが、鉄道員でなくなった自分など想像できなかった。友人の駅長(小林稔侍)が言う「横すべりでホテルの役員に収まる半端な俺とは格が違う。あれが、ほんとのぽっぽやじゃ」。
黙々と業務をこなす乙松の前に小さな女の子が現れ、手には亡き娘・雪子にあげたものとそっくりの人形。次には「妹の忘れた人形を取りに来た」と、12歳の少女が駅舎に…そして続いて、女子高生(広末涼子)が制服姿で姿を見せる。女子高生は本当に鉄道が好きらしく、2人は誰も来ない駅舎で話を弾ませ、乙松のために鍋まで作ってくれた。「私、鉄道の人のお嫁さんになるのが夢だから」…乙松は、もういつ死んでもいいと少女にこぼす。死んだ雪子が幽霊となって、17年で成長していく姿を見せに現れたのか、強く抱きしめる乙松に雪子は微笑んで抱き返す。翌日駅のホームには、冷たくなった乙松の亡骸が雪に埋もれ、ラッセル車の乗員が発見した。
雪の駅、片田舎の自然・情景、何気ない会話、そして喜怒哀楽…時折流れる「テネシーワルツ」(高倉健さんの亡き元妻・江利チエミさんのヒット曲)もまた、”にじみ出る味”があった。
◆鉄道員(1999年公開)を初めて観たのは2001年。父が亡くなりすぐの年明け2001年2月、新聞社デスクとして大阪本社から東京本社へ異動となった。学生時代以来20年ぶりの東京生活。2001年は重大事件の多い年だった。アメリカ同時多発テロ、附属池田小事件、新宿歌舞伎町火災、明石花火大会歩道橋事故…「君が東京に来てから、事件が多い!」と、厳しくも嬉しい声を浴びた。そんな中楽しみの一つは、いつしか週末のビデオ観賞になった。
◆近くのレンタルビデオ店で毎週数本借りては1週間かけて観る…そんな怠惰な父を見かねてか、娘(当時9歳)に「そんなに映画が好きなら、得点でも付けたら」と言われ、大学ノートに5点満点の点数をつけ感想を書き始めた。
映画はシナリオ、役者、映像、そして人それぞれの思いによって感動も違ってくる…数本しかない5点満点が「鉄道員」についている。
亡き娘が生きていればの想定で、幼い時、女学生の時…入れ替わり現れるシーン、極めつけは父と娘の最後の会話。苛まれ続けた不器用で寡黙な父(高倉健)に、娘(広末涼子)が語りかける。「ありがとう、お父さん。ゆっこ(雪子)は幸せだよ」…泣けた。
不器用で一筋、日本の映画監督がまた逝った。
映画の魅力 今もなお
<2019.6.3    S>
*「ニュースキャプテン喜怒哀楽」2年目に入りました。思いを大事に続けていきたいと思います。*高岡美樹の「べっぴんラジオ」でニュース解説も始めました。
引き続きよろしくお願いします。S