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12/16(水)キャプテンの一言

2015/12/16 水曜日 - 22:31:34 by captain

▼日本時間13日の未明、2020年以降の地球温暖化対策を
協議するCOP21=国連気候変動枠組み条約第21回締約国
会議が「パリ協定」を採択して閉幕した。世界の196の国と
地域が合意したことは画期的なこと。気温上昇をおよそ1750年
の産業革命時に比べて2度に抑えると同時に1・5度をめざすとこ
や、今世紀末には温室効果ガス排出量をゼロにする目標は素晴
らしいとさえいえる。こうした世界規模の取り組みに水を差す気は
ないが、NOAA=アメリカ海洋大気局=が15日、温暖化が著しい
北極圏の気温は観測が始まった1900年以降でもっとも高くなった
ことを明らかにした。AFP時事などがきょう伝えた。それによると、
去年10月から今年9月までの北極圏陸地部の気温は20世紀初頭
以降、平均で3度も上昇しているという。報告書はセイウチや魚類に
大きな影響を与えているとしている。セイウチは繁殖、出産をはじめ
嵐や捕食動物ホッキョクグマからの避難などに海氷を利用している
ので、生息環境が悪化の一途を辿る。魚介類でも日本人に馴染み
のタラ、赤魚、カレイなどが海水温の低いより北(北極点)へ移動し
ている。つまり漁業関係者にとっては、漁場がこれまでより遠くなった
ことを意味する。これにより日本へ入る価格が高いなることが心配される。

▼でも一番の被害者(?)はホッキョクグマだろう。北アメリカ大陸には
ヒグマが大いばりで生息している。実はヒグマとホッキョクグマは同じ
祖先からおよそ15万2000年前に分かれた極めて近親に当たる。
今のホッキョクグマの形になったのはおよそ13万4000年前だと
いわれている。ホッキョクグマはまさに北極圏が生息地域で前記
セイウチやアザラシなど海獣を獲物としている。それも氷の上での
狩りを得意としており、温暖化によって狩り場を失い、南下せざるを
得なくなった。そこで問題が起こってしまった。祖先が同じということで
交配が可能、つまりホッキョクグマとヒグマの「ハイブリッド」が生まれ
てしまった。そもそもの生息地を温暖化で追われ、新天地を求めたら、
そこには祖先を同じにするヒグマがいた。近い将来、自然界での絶滅
は避けられそうにない。

▼COP21でも同様の危機に瀕しているのが、キリバスやツバル、
モルディブなどの島嶼国。このままでは国土が海面から沈んでしまう。
そのため気温上昇を2度抑えるだけでは納得せず、努力目標ではある
が1・5度に抑えるという文言を入れて世界に訴えた。日本など先進国
は年間1000億ドル=およそ12兆円を途上国のために拠出することに
なったが、ここに中国、インドなど新興国が加わったことは大きな成果
だった。特に中国今や世界2位の経済大国で温室効果ガスの排出量
でも1位となっており、その責任は重大で当然といえよう。