キャプテンの一言 » 2011 » 7月

7/27(水)キャプテンの一言

2011/07/27 水曜日 - 22:28:42 by GUCCI

秦の始皇帝は、政権批判につながる
書経や詩経などの書物を焼き払うよう命じ、
儒者は掘った穴に埋めて殺した。
<焚書坑儒>である。今の中国では、
国の威信をかけた高速鉄道で追突事故が起きると、
高架から落下した追突車両の先頭部分を即座に破壊し、
現場に穴を掘って埋めてしまった。

2日後には、一旦埋めた車両の残骸を掘り起こす。
「証拠隠滅だ」という批判を受けて、
事故原因を調査する方針に転じたようにみえる。
これが漢の文帝時代の政治に基づく<朝令暮改>。
朝出した政令を夕方には変えてしまう。

中華人民共和国になった一時期、
<百花斉放・百家争鳴>が叫ばれた。
「共産党批判歓迎」だったのに、2年ほどで撤回。
30年後に胡燿邦総書記が再び唱えると
国民は喜んだが、その人は保守派の反撃で失脚。
胡燿邦の死後、追悼集会やデモを行う学生を
武力制圧したのが1989年の天安門事件だった。

鉄道事故犠牲者の遺族たち約100人は、
事故現場に近い温州南駅に押し掛けて座り込み、
「真相を明らかにしろ」「死者の尊厳を返せ」
などと迫っていた。
当局は破格の賠償金支払いを発表したが、
いつまでも懐柔策は通用しない。
国民はいつか目覚めるだろう。

7/25(月)キャプテンの一言

2011/07/25 月曜日 - 22:29:34 by GUCCI

「臭いものに蓋」とはいうけれど、
中国鉄道当局の早手回しには唖然とした。
23日夜、浙江省で発生した高速鉄道の追突事故で
高架上から落下した追突車両の先頭部分は
24日朝、早々と重機で解体され、
転落現場に掘った穴の中に埋められてしまった。
日本ではあり得ない措置だ。

事故原因を調べるための物証をすぐ処分するのは
「死人に口なし」の発想だろう。
当局は「危険回避の緊急措置だ。
ブラックボックスは回収した」と説明するものの、
インターネット上では
「事故原因の隠蔽工作だ」と見抜かれている。

もっと驚いたのは、側壁が壊れ瓦礫も残る高架上で、
早くも営業運転を再開させたこと。
「国威第一。安全は二の次」の姿勢がよく分かる。
国内メディアに対しては「事故報道は国営通信
新華社の配信記事だけ使用せよ」とのお達しも出た。
独自取材で報道されると何かと都合が悪いのだろう。

皮肉なことに、自慢の独自技術がボロを出した。
日本から技術を導入しながら、
北京-上海間で開業したばかりの中国版新幹線を
「独自技術だ」と強弁していた中国。
事故は上海よりずっと南で起きたが、追突したのは
東北新幹線「はやて」をベースにした
「CRH2」型とみられている。大した技術力である。

7/20(水)キャプテンの一言

2011/07/20 水曜日 - 22:28:42 by GUCCI

肩の荷を降ろしてホッとしたのだろう。
引退会見に臨んだ大関魁皇の表情は穏やかだった。
「最高の相撲人生が送れた。やり残したことはない」 
大関になるまでは歴代2位のスロー出世でも、
終わってみれば数々の「歴代1位」を残していた。
23年間で燃焼しきった
“気は優しくて力持ち”のお相撲さんだった。

引退を決意するまでの心情も、正直に語った。
「気持ちはあっても体が動かない。
もう無理かなと思いながらも、
引き際をなくして迷っていたところもあった」 
しかし、通算勝利1047勝の新記録を打ち立てた
今場所、7敗目を喫して踏ん切りがついた。

<散りぬべき時知りてこそ世の中の
花も花なれ人も人なれ> 
関ヶ原の合戦前、西軍の人質に取られるのを避け、
家臣に槍で胸を突かせて世を去った
細川ガラシャの辞世である。明智光秀の娘らしく、
潔くも壮絶な最期だった。
それゆえに歴史に名を残している。

翻って今の日本国総理大臣をながめると、
哀れというほかない。
内閣不信任決議をペテンで封じたものの、
周囲がお膳立てする“退陣の花道”にもそっぽを向き、
権力の座にしがみついている。
引き際を誤った総理がいよいよ退陣する日、
それを惜しむ国民がどれだけいるだろうか。

7/18(月)キャプテンの一言

2011/07/18 月曜日 - 22:30:28 by GUCCI

江戸時代の肥前国平戸藩主、松浦清は
剣術の達人だった。号は静山。その達人が
「勝ちに不思議の勝ちあり。
負けに不思議の負けなし」と述べた。
プロ野球のノムさんも口にしているが、
女子サッカーW杯を制した「なでしこジャパン」の
戦いぶりは“不思議の勝ち”にも思える。

ドイツ戦、スウェーデン戦、決勝のアメリカ戦と、
力と体格では勝るチームを相手に、
試合ごと“ヒーロー”が誕生した。これまで
1度も勝ったことのないアメリカにもくらいついて、
とうとう金メダルを手にした。
PK戦で見せたゴールキーパー海堀あゆみ選手の
瞬発力は、特筆ものだった。

「苦しい時は被災地を思え」と選手に言い聞かせた
佐々木監督も「小さい娘たちが…」と、
驚きを隠さない。宮間あや選手は
「私たちには運を引き込む力があった」と振り返る。
「運も実力のうち」とは言うけれど、彼女たちには、
目に見えない力が備わっていたようだ。

その中心に、沢穂希主将がいたことは間違いない。
日本代表歴18年。夢をかなえた彼女は、
国難の年の「誉れ」だ。
日本中が喜びで爆発する中、被災地の仮設住宅で
隣家を気遣ってテレビのボリュームを絞り、
優勝の瞬間も静かに喜びを表していた
被災者の姿が印象的だった。

7/15(木)キャプテンの一言

2011/07/15 金曜日 - 22:28:54 by GUCCI

サッカーの女子W杯ドイツ大会で快進撃を続ける
「なでしこジャパン」の準決勝テレビ中継は、
午前3時台からだった。寝不足になるのを避けて、
録画で観戦した人がいる。朝起きると、
家族に「結果は言うな」と命じ、
ハラハラドキドキでプレーを楽しんだ。
結果が分かってから見るのでは面白くないからだ。

結末が分かっていても、また、それ故に親しまれた
テレビ番組のひとつは「水戸黄門」だろう。
助さん、格さんが大暴れした後、
「この紋所が目に入らぬか」の一喝で
悪代官どもがひれ伏す。勧善懲悪のストーリーが、
かつての日本人には好まれた。

その「水戸黄門」が今年12月で終了するという。
大阪万博の前年、昭和44年から始まった番組は
1200回を超え、現在は第43部が進行中。
10年目には43・7%の最高視聴率を記録したが、
最近では10%前後に落ちた。
視聴者のテレビ時代劇離れがあるのだろう。

政界にも「黄門」を自認する人がいて、
古くは福田赳夫元総理、最近では
渡部恒三・民主党最高顧問。渡部黄門は去年
「小沢君よ、水沢に帰れ」などと言っていたが、
今年は合同誕生会を開いてヨリを戻すなど、
本物ほどの権威はない。党のマークも、
三つ葉葵の御紋の風格には及ばないようだ。

7/14(木)キャプテンの一言

2011/07/14 木曜日 - 22:28:55 by GUCCI

ペテン総理批判も食傷気味で、うんざりしていたら、
「なでしこジャパン」がスカっとさせてくれた。
サッカーの女子W杯ドイツ大会準決勝で
スウェーデンを破り、決勝進出を決めた快挙。
五輪、W杯を通じ世界大会で初のメダルが確定した。
「強さ、賢さ、機敏さを備えた素晴らしいチーム」
と絶賛されている。

東京五輪の女子バレー「東洋の魔女」を思い出す。
「おれについてこい」の大松博文監督に率いられた
全日本は宿敵・ソ連を破って金メダルを獲り、
戦後復興を経て経済成長期の日本中が歓喜でわいた。
今度は東日本大震災からの復興に立ち向かう
国民への“連帯の勝利”だ。

大相撲の魁皇も名古屋場所5日目のきょう、
千代の富士を抜いて史上最多となる
通算1046勝の新記録を樹立した。
初日から3連敗して休場の心配もあったのに、
千秋楽には39歳になる最年長関取が底力を見せた。

あの若者、ゴルフの石川遼にも頑張ってほしい。
今シーズンの獲得賞金をすべて東日本大震災の
義援金として寄付すると宣言した19歳。
メジャー第1戦のマスターズでは
20位の賞金930万円を積み立てた。
第3戦の全英オープンは14日開幕。
石川は優勝賞金を持ち帰ることができるだろうか。

7/11(月)キャプテンの一言

2011/07/11 月曜日 - 22:28:35 by GUCCI

東京オリンピックが開催された昭和39年、
西田佐知子がハスキーな声で歌う
「東京ブルース」が大ヒットした。
<♪泣いた女がバカなのか 騙した男が悪いのか> 
今、替え歌「永田町ブルース」が歌われるとすれば、
どんな歌詞になるだろうか。
“騙した総理”が悪いのは決まっているが。

無責任、場当たり、丸投げ横取り、卑怯、姑息、
ペテン師…とあらゆる表現で非難されながら、
退陣表明後もあの手この手の策略を繰り出して
権力の座にしがみついている。「退陣表明」自体が、
その場しのぎのインチキだった。
原発問題に至っては、弄んでいるフシもある。

先日、福島第1原発事故で避難先を転々とした
南相馬市の93歳の女性が、自宅に戻って自殺した。
遺書は「私はお墓にひなんします。
ごめんなさい」と結ばれていた。
一晩に寿司、焼き肉、イタリア料理で転々と
はしご酒する人に、被災者の苦しみは分かるまい。

東日本大震災発生から11日で4カ月。
この日、与党・国民新党の亀井代表でさえ
「行政府の長として具体的な復興計画を
進めていく立場なのに、進んでいない。
被災地の時計の針が止まっている」と批判した。
我が身の延命第一の“官邸のがれき”処理を
急がないと、事が前に進まない。

7/7(木)キャプテンの一言

2011/07/07 木曜日 - 22:28:42 by GUCCI

7日のNHK国会中継は見応えがあった。
午前の参院予算委員会で自民党の礒崎議員は、
菅総理がきのう突然持ち出した全原発対象の
追加安全検査「ストレステスト」を取り上げ、
玄海町長に九電・玄海原発2、3号機の再稼働を
要請して同意を得た海江田経産大臣に質問した。

「海江田さんが一生懸命頑張っても、
総理にポンポンひっくり返されたら仕方がない。
佐賀県の人にどう責任を取るのか」 
答弁に立った海江田大臣は数秒押し黙ったあと
「あのー、いずれです。いずれ時期が来たら
私も責任を取らせていただく」と、
苦渋に満ちた表情で辞任を示唆した。

すかさず礒崎議員は
「今の顔で気持ちはよく分かった。悪いのは総理だ」
と同情気味。午後の委員会になると、
閣僚席には総理だけ。自民党の片山議員が
「武士の情で海江田さんには出てこなくてよいと
言ってある。総理が答えてください」と突き放した。

与党の岡田幹事長でさえ、ストレステストについて
「本来なら3月か4月に議論してやっておくべき
こと。今ごろになって…釈然としない」と言う。
もはや援軍もなく、四面楚歌だが、
当の本人は“カエルの面になんとか”だ。
与党も嘆いているばかりが能ではない。
国民のために行動を起こす責任がある。

7/6(火)キャプテンの一言

2011/07/06 水曜日 - 22:28:58 by GUCCI

ペテンで居座りを決め込む総理大臣が、
また場当たりで新たな延命策を見つけたようだ。
6日、突然出てきた原発の「ストレステスト」。
原発に負荷をかけて耐久性などを調べる安全検査で、
すべての原発を対象にした“追加”の対策だという。
EUも行った検査だから、
それ自体は悪いことではない。

問題は、時期である。海江田経産大臣は先月29日、
佐賀県玄海町に足を運んで岸本町長と会談し、
定期点検で運転停止中の九州電力・玄海原発2号機、
3号機の再稼働を認めるよう促した。
国から「安全」のお墨付きをもらった町長は、
再稼働容認を決断し、九電に伝えた。

自らは汗をかこうとしない総理は、
玄海町に向かう海江田大臣に
「うまく頼む」と言ったそうだ。その時点では、
ストレステストは影も形もなかった。
原発再稼働に向けて詰めの段階に入った時に突然
“新しいルール”を持ち出す意図は見え透いている。

佐賀県の古川知事は戸惑いを隠さなかった。
玄海原発の再稼働は大幅に遅れるだろう。
復興担当大臣人事でも失敗し、
被災地の復興対策の遅れは目を覆うばかり。
被災地の人々にストレステストを行えば
「この総理と内閣には、もう耐えられない」
という答えが返ってくるだろう。

7/4(月)キャプテンの一言

2011/07/04 月曜日 - 22:29:32 by GUCCI

松本復興担当大臣誕生翌日の先月28日夜、
某テレビ局のニュースキャスターが
「久しぶりに政治家らしい発言を聞いた」と
持ち上げていた。「民主も自民も公明も嫌いだ」
との発言が気に入ったらしい。
「政局は嫌い。被災地に寄り添いたい」という
“大臣の思い”に感激したようだ。

その大臣が3日、被災地に出掛けて岩手県と
宮城県の知事と会談し、驚くべき暴言を連発した。
「あれが欲しい、これが欲しいはだめだぞ。
智恵を出せということだ。出さないやつは助けない」
「政府に甘えるところは甘えていい。
こっちも突き放すところは突き放す」

応接室で待たされたことにも腹を立てた。
「お客さんが来る時は、自分が入ってから呼べ。
長幼の序が分かっている自衛隊ならやるぞ、
わかった?」。えらそうな物言いである。
「最後の部分はオフレコ。書いた社は終わりだから」
と、報道に圧力もかけた。

さすがに民主党の岡田幹事長が
「謙虚にやってほしい」と注意する始末。
何を思い上がっているのか、
とんだ“被災地への寄り添い”である。
せっかく正常化する国会も、また
浅はか大臣問題で時間が浪費されそうだ。
任命責任を問おうにも“一定のめど”が立たない
ことを願っている人が相手とあっては…。