キャプテンの一言 » 2011 » 4月

4/29(金)キャプテンの一言

2011/04/29 金曜日 - 22:28:37 by GUCCI

「昭和の日」の4月29日、東北新幹線が
東京・新青森間の全線で運転を再開した。
大震災前にデビューした新型車両「はやぶさ」も
姿を見せた。東北の陸の大動脈の復活である。
海でも日本三景のひとつ、宮城県松島町の
「松島」を巡る観光遊覧船が、
2コースで運航を再開した。

スポーツも東北に元気を運び込んだ。
プロ野球の楽天とサッカーJ1のベガルタ仙台が、
ともに仙台市で本拠地初戦を戦い、そろって白星。
復興に向かう杜の都に歓声が戻った。楽天の
日本製紙クリネックススタジアムに2万613人、
ベガルタのユアテックスタジアム仙台には
1万8456人。ほぼ満員の観客だった。

両スタジアムとも3月11日の大地震で
照明設備などが壊れたが、
地元でのゲーム開催に向けて復旧工事を行い、
ゴールデンウイーク初日=昭和の日に間に合わせた。
楽天は新幹線の安全管理などに導入されている
地震計を球場内に設置したという。

昭和の日は「激動の日々を経て、
復興を遂げた昭和の時代を顧み、
国の将来に思いをいたす」日(祝日法)である。
この「復興」は言うまでもなく敗戦からの立ち直り。
東北が今年の昭和の日をバネとして、
大震災からの復興に向かうことを願わずにはおれない。

4/27(水)キャプテンの一言

2011/04/27 水曜日 - 22:28:31 by GUCCI

東日本大震災の被災者の生活や企業活動の再建を
税制の面から支援する特例法が27日、
ようやく成立した。被災地の統一地方選を延期した
特例法と合わせ、やっと2つ。
阪神大震災の時は、関連法16本のうち3本が
地震発生から1カ月で成立し、
8本が約40日で成立している。

政府の中央防災会議も27日、大震災後初めて
開催された。総理大臣をはじめ全閣僚、
指定公共機関の代表者、学識経験者がメンバー。
災害対策基本法に基づいて設置されているが、
菅総理はこれを知らないのか、無視したのか、
新たな会議ばかり作り、機能不全に陥った。

寒々とした政府の大震災・原発事故対応に
被災者が怒りの声を上げる中で、
天皇・皇后両陛下は27日、宮城県内の避難所
2カ所で被災者を見舞われた。
がれきの街並みに黙礼し、体育館にひざまずき…。
警備で復旧作業の邪魔にならないよう、
ヘリコプターで立ち寄れる場所を選ばれたそうだ。

同じ日、米コロンビア大学名誉教授の
ドナルド・キーンさん(88)が能をテーマに
最終講義をしたニュースが伝えられた。
原発事故で多くの外国人が日本を離れる中、
キーンさんは「愛する日本に渡り、
余生を過ごす」と語った。キーンさんに
恥ずかしくない日本人でありたい。

4/25(月)キャプテンの一言

2011/04/25 月曜日 - 22:28:26 by GUCCI

人気アイドルグループ「キャンディーズ」が
解散宣言したのは昭和53年だった。
グループ結成から5年、人気絶頂の時期に
「普通の女の子に戻りたい」と言ったのには驚いたが、
ザ・ピーナッツやこまどり姉妹に親しんだ
世代からすれば、“年下の女の子”3人のその後に
特別な関心はなかった。

そのひとり、女優となった田中好子さんが
55歳の若さで亡くなり、25日、
東京・青山葬儀所で葬儀・告別式が営まれた。
出棺の前に流された生前の田中さんの肉声は、
人々の魂を揺さぶった。乳がんと闘う病床で、
東日本大震災の被災者を気遣っていたからだ。

大震災発生後約2週間経った3月29日の録音である。
「私も一生懸命、病気と闘ってきましたが、
もしかすると負けてしまうかもしれません。
でもその時は必ず天国で、
被災された方のお役に立ちたい。
それが私の務めと思っています」
気力を振り絞って話す3分20秒だった。

「皆様にお礼を伝えたくて、このテープを託します。
長い間お世話になりました。幸せな、
幸せな人生でした」と、
すでに死を覚悟していたことがうかがえる。
「映画にもっと出たかった。テレビで
もっと演じたかった」という声が痛々しい。
義理の妹、夏目雅子も惜しまれながらの早世だった。

4/22(金)キャプテンの一言

2011/04/22 金曜日 - 22:28:24 by GUCCI

新聞の風刺漫画は、たいてい笑ってすませられる。
22日付産経新聞朝刊政治面の1コマ漫画は、
出勤しようとする総理大臣らしき主人に、
玄関先の犬小屋から首を出した飼い犬が
「ひととしてどうかとおもうよ 首相なんか
やめちまえやめちまえ」とつぶやいている。
絵解きは「とうとうウチの飼い犬までが…」である。

桜井財務副大臣が菅総理の人間性に触れて
「要するに人としてどうかだ」と発言したことを
踏まえている。それを犬に言わせたところが、
この漫画のおかしさ。
ご本人はおもしろくないだろうが、
作者や新聞社に抗議するわけにもいくまい。
しかし、黙ってはおれない漫画もある。

21日付「インターナショナル・ヘラルド・
トリビューン」論説欄の1コマ漫画がそれだ。
「日本」「放射線」と書かれた新聞を持つ白雪姫が、
おばあさんの手にあるリンゴを虫眼鏡で見ながら
「ちょっと待って。日本から来たの?」と
険しい表情で尋ねている。下敷きは
白雪姫が毒リンゴをかじって倒れるグリム童話。

ニューヨークの日本総領事館が
「日本からの食品に関して根拠のない
不安をあおりかねない」と抗議したのは適切だった。
先方は「重く受け止めた」そうだが、
原発事故の風評被害はこうして広まっていく。

4/20(水)キャプテンの一言

2011/04/20 水曜日 - 22:30:28 by GUCCI

これはもう「閣内反乱」というほかない。
「野党から“総理を辞めろ”という声が出ていたが、
言いたくなる心情はよくわかる。
政策の内容ではなく、人としてどうかだ」と
桜井財務副大臣が20日、
菅総理の人間性にまで触れて、
野党の総理退陣要求に同調した。ついに
閣内から公然と総理批判が出るようになった。

桜井副大臣は19日、自身のメールマガジンでも
総理批判を展開した。まず、前日の参院予算委で
自民党の脇議員が行った大震災後の政府対応に
関する質問を「お手本のような内容」と称賛。
何か問題があった時、民主党は組織としての
基本的動作ができていないと反省する。

そして、総理の答弁について
「何か言われると、必ず自分の正当性を主張する。
自分の非を認めると責任論につながると
思っているのかもしれないが…総理を交代させろ
という声が出てくるのは当然」と断じている。
総理の答弁を聞けば誰でもそう思う。

閣内反乱に対して枝野官房長官は
「直接の上司である野田財務大臣が
しかるべき対応をする」と、下駄を預けた格好。
菅総理はといえば、
国民新党の亀井代表と官邸で会談し、
大震災に対処する「復興実施本部」に参加するよう、
引き続き野党に呼び掛けてくれ、と
要請するばかりだった。

4/18(月)キャプテンの一言

2011/04/18 月曜日 - 22:29:55 by GUCCI

『文藝春秋』巻頭随筆の新しい常任筆者は、
どうやら評論家の立花隆氏に決まったようだ。
5月特別号に「日本再生・1」として
「PTG第2世代へ」を書いている。
巨大地震と大津波に原発の放射能漏れ事故が加わった
超激甚災害からの復興は、わが国の大きな課題。
「日本再生」の道標を、
この評論家が書き続けるのだろう。

常任筆者だった評論家・阿川弘之氏は高齢を理由に、
昨年の9月号で筆を擱いた。以来、
月替わりで寛仁親王、長嶋茂雄氏、永六輔氏、
羽生善治氏らがつないできたが、
ようやく“本命”にたどりついたようだ。

5歳の時に北京で終戦を迎えた立花氏は、
教員の父らとともに帰国を許されるまで4カ月半、
日本軍駐屯地の兵舎で収容所生活を送った。
東日本大震災の被災者の避難所生活は
「あのころとそっくり」という。
それが原体験の立花氏は日本が国難に直面した今、
ポスト・トラウマティク・グロウス(PTG)を説く。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)の
トラウマ体験をした後で、むしろその体験が
人格形成にプラスに働くのがPTG現象。
敗戦をバネに立ち上がった世代の立花氏は、
今の若者に「きみらポストツナミのPTG第2世代が
きっと日本を再生させてくれるにちがいないと
信じている」と語る。

4/14(木)キャプテンの一言

2011/04/14 木曜日 - 22:31:50 by GUCCI

「これこそ真のリーダーだ」と思える映像を、
14日夜7時のNHKニュースが映し出していた。
東日本大震災で放射能漏れ事故を起こした
福島第1原発から半径10km圏内で
福島県警が始めた行方不明者の大規模捜索隊の中に、
白い防護服に身を包んだ松本光弘本部長の姿があった。
県警本部長の現地陣頭指揮である。

半径10km圏内は避難指示区域に指定され、
約1000人の不明者がいるとみられながら、
これまで捜索は手つかずだった。
しかし福島県警は独自に放射線量を測定し、
安全が確保できると判断して同日、
原発から約6kmの浪江町請戸地区に
機動隊員ら約300人を送り込んだ。

「原発からの距離にとらわれず、
安全性が確保できれば捜索を進める」
という方針だった松本本部長は、
自ら現場に入って機動隊員らを鼓舞した。
全員が防護服を着用し、放射線量を測定して
安全確認しながら手作業で瓦礫を取り除き、
初日は7体の遺体を収容した。

NHKニュースを見たあと福島県警に電話すると、
広報課はふさがりっぱなし。1時間半後にかけ直し、
全国から激励の電話が集中していたことがわかった。
官邸で誰彼なく怒鳴りあげ、
人がついてこなくなった“リーダー”とは、
あまりにも違うではないか。

4/13(水)キャプテンの一言

2011/04/13 水曜日 - 22:28:05 by GUCCI

「刑事被告人だからといって、
この国難を黙って見ていることはできない」
と張り切ったかどうか、民主党の小沢元代表が
動き出した。東日本大震災と福島第1原発事故を
めぐる菅政権の対応を批判する文書を13日、
自身に近い議員に配って「菅降ろし」の狼煙を上げた。

「菅総理自身のリーダーシップが見えないままの
無責任な内閣の対応は、
今後さらなる災禍を招きかねない」と容赦ない。
「被害に遭われた方たちは、本当にわれわれの
暮らしやふるさとを復活させてくれるのかと
強い不安を抱いている」と、
故郷・岩手の被災者の声を代弁する。

統一地方選第1陣の「民主党大敗」も我慢ならない。
「国民からの菅政権への警告だ」と決めつけた。
狼煙の準備は、12日午後の鳩山前総理との会談。
「官邸の一部の人間が右往左往している。
与党の国会議員を総動員して、国民が安心できる
態勢を整えないといけない」と語り、
はっきり「菅降ろし」に舵を切った。

菅総理の大震災対応のまずさは衆目が一致し、
原発事故は「政治的人災だ」とも言われている。
今後、民主党の党内抗争は激化するが、
如何せん、人材不足。
「政治とカネ」の問題を抱えた刑事被告人や、
日米関係をおかしくした宇宙人が
ごそごそしていても埒が明かない。

4/11(月)キャプテンの一言

2011/04/11 月曜日 - 22:28:30 by GUCCI

「白紙に戻す」とは
「何もなかった元の状態に戻す」ことである。
これに「いったん」という副詞が付くと、
どうなるのだろう。統一地方選第1陣の大阪府議選、
大阪市議選、堺市議選を戦った地域政党
「大阪維新の会」を率いる大阪府の橋下知事が11日、
「大阪都構想をいったん白紙にする」と表明した。

維新の会は府議選(定数109)で57議席と
過半数を制する圧勝。大阪市議選(定数86)は
過半数に達しなかったものの、
33議席に躍進して第1党になった。
しかし橋下知事は「選挙は敗北だった」と言う。
なんともわかりにくい選挙総括である。

「いったん白紙」は「撤回」ではなく、
単独過半数を獲得できなかった大阪市議会で
他党と協議するため、と説明するのだが、
多くの人が知事の真意をはかりかねている。
自民党大阪府連の幹部は
「府議会で過半数を取ったのに“負けた”とは
白々しい」と吐き捨てる。

そこが橋下流なのかもしれないが、
有権者はどう受け止めるのだろう。
「いまさら白紙を口にするのは、
大阪都構想を期待し、維新の会候補に1票を投じた
民意への裏切りだ」と批判するのが最も自然か。
「勝ってかぶとの緒を締めよ」とは言うけれど、
政治家のわかりにくいメッセージはいただけない。

4/8(金)キャプテンの一言

2011/04/08 金曜日 - 22:28:40 by GUCCI

東日本大震災の発生から4週間。
宙に浮いていた義援金が、ようやく被災者に
届けられることになった。
それにしても、遅すぎるのではないか。
平成7年の阪神大震災の時は、
被災から15日後には1回目の配分が始まり、
死者や行方不明者1人当たり10万円、
住居が全壊・半壊した世帯に10万円が支給された。

今回は被災地が広く、
死者・行方不明者が確定していないばかりか、
家屋被害調査も進んでいないという事情はあった。
この間、日本赤十字社、中央共同募金会、
日本放送協会、NHK厚生文化事業団の
4団体に寄せられた義援金は約1400億円。

政府はやっと7日、義援金配分を話し合う
委員会の設置を発表し、8日には厚労省で
「義援金配分割合決定委員会」の初会合が開かれた。
そして、死者と行方不明者1人当たり35万円、
原子力発電所から半径30キロ圏内の世帯と
住居全壊世帯に35万円など、配分の目安が決まった。

ハイペースで義援金が集まっていたのだから、
厚労省が早く動けば、それだけ被災者は助かるはず。
義援金を出した人も支援を実感できる。
政治家はこんな時こそ“政治主導”を発揮して
役所の尻をたたかねばならないのに、
何をしていたのだろう。感性が鈍すぎる。