大阪の医学の原点

適塾」に初めて行きました。

蘭学者で医師の緒方洪庵が江戸時代に開き、西洋医学の研究や天然痘の予防接種などの功績を残した「適塾」

明治維新の時期には、福沢諭吉などの人材を輩出。

その後、元塾生らが中心となって創設した医学校が、大阪大学医学部の前身と言われています。

1964年に国の重要文化財に指定されています。

 

「適塾」実は大阪市の中心部・北浜にあるのをご存じでしょうか?(淀屋橋駅から歩いて5分くらいの場所)

かなり古い建物であることから、しばらく耐震改修工事をしていましたが、工事を終え、先月15日から半年ほどの休館を経て、再び建物を公開しているのです

耐震工事の主な内容としては、壁に揺れを吸収するパネルを入れたり、屋根を軽量化したりと、震度7の揺れに耐えられるような施しをしたそう。

やはり貴重な歴史的建築ですから、耐震化というのは大切なことです。

中に入ってみますと、意外と広いことにびっくり!(一部2階建て、およそ285平方メートルの木造建築)

大阪市内なのでそう思いましたが、ここに何百人の人がいたと思うと狭いような気もします。

印象に残った展示物と言えば「医学の翻訳書

緒方洪庵は、最新の医療を紹介するために、多くの蘭書を翻訳、自らも多くの著書を残しています。

緒方洪庵は、原語を分かりやすく的確に翻訳したり、新しい造語を作るのに長けていました。

このことについて自身で「私の意訳には異論があるかもしれないが、そもそも分かりにくいものを翻訳しているので、伝わることが一番大切なこと。」というような言葉を残しています。

急な階段を上がって2階を見ることもできるのですが、学んでいた学生たちが若者らしく羽目を外してやってしまった「刀傷」が大部屋の中央の柱に残っているんです。

これもなんだか感慨深いものがありました。

規律正しく、礼儀と節度、向上心や夢を持って、この学舎にいたのですが、一人一畳という厳しい環境を与えられて、うずうずした時もあったでのだろう‥そんな思春期の気持ちの表れが、時を経て、私達の前に傷として現れているんです。

適塾は「学ぶ力」と「人間の品格を形成する場所だったのでは?と思いました。

 関西は医療特区へという構想もある今、医療の原点を見るべく適塾を訪れるのもいいのではないでしょうか?

適塾は、大阪市中央区北浜3丁目3-8

午前10時~午後4時開館、月曜日と国民の祝日の翌日、年末年始が休館日。

一般260円、学生140円です。(生徒は無料)